2017/04/06

【書評】「意外に知られていない、こんな症状 うつ100のサイン」を読んでみた

意外に知られていない、こんな症状 うつ100のサインの外観写真

今回ご紹介するのは「意外に知られていないこんな症状 うつ100のサイン」という本です。啓発がすすみ、うつ病の認知度が上がった昨今でも症状を全て知っている人はあまりいません。そんな、知らないことの多いうつ病の症状を紹介しているのが本書です。

また、チェックマークをつけられるようになっており、自分の症状を把握したり、他人に伝えるのを簡単にしてくれます。そんな本書の特徴とおススメをご紹介していこうと思います。

おススメしたい人はこんな方!

本書をおススメしたい方々はこんな人たちです!!

  • 体調が悪くなってきていて、病院にかかろうか迷っている人
  • うつ状態と診断された人
  • 自分の症状が客観的にわからない人 or 知りたい人
  • 診察時に医師に症状を的確に言えないと悩んでいる人
  • 大事な人がうつ病になってしまった人
  • 部下にうつ病患者がいる人

どんな本なのか

この本は、題名の通り100の症状を題材に、原因と対処法のヒントを紹介している本です。また、症状ごとに実際の患者のケースも紹介しています。なので、具体的な患者像も一緒に学ぶことができます。100項目の中には多少かぶっている症状がありますが、あなたが悩んでいる症状に関する情報を手に入れられる本でしょう。

目次

本書の魅力を知るために目次を引用させていただきます。目次ごとに症状が書いておりますので、参考になると思います。「あっ!これ、自分の苦しんでいる症状だ!!」って内容があるなら、読んでみる価値ありです。

<目次>
Ⅰ 印象(表情)の変化に現れるうつのサイン
Sign1 :涙もろくなる
Sign2 :化粧を忘れてしまう
Sign3 :ため息ばかりつく

Ⅱ 体の調子に見られる うつのサイン
Sign4 :食欲が衰える
Sign5 :痩せる、または太る
Sign6 :よく眠れない
Sign7 :眠りから覚めない
Sign8 :首や肩がガチガチに凝る
Sign9 :頭痛が続く
Sign10:微熱がでる
Sign11:言葉で表現できない
Sign12:食べ物を飲み込めない
Sign13:口が渇く
Sign14:胃がムカムカする
Sign15:便秘や下痢をしやすい
Sign16:味覚が異常になる
Sign17:髪の毛が抜けやすい
Sign18:陰部がジンジン熱くなる
Sign19:セックスができない

Ⅲ 気持ちの状態に現れるうつのサイン
Sign20:気分がすぐれない
Sign21:いらいらして落ち着かない
Sign22:否定的なイメージを持ってしまう
Sign23:無力感に襲われる
Sign24:季節の変わり目に不調になる
Sign25:特に午前中の気分が悪い
Sign26:不吉な予感がする

Ⅳ 考えの乱れに現れる うつのサイン
Sign27:考える力がなくなってきた
Sign28:集中力がなくなる
Sign29:思考が停止してしまう
Sign30:なかなか決断できない
Sign31:物忘れをしやすい
Sign32:死ぬことばかり頭に浮かぶ
Sign33:病気のことで頭がいっぱい
Sign34:将来に希望を持てない
Sign35:完璧でなければ気がすまない
Sign36:不安で仕方がない
Sign37:自分ではないような気がする
Sign38:体のどこかにガンがあると感じる
Sign39:自分が悪いと思いこむ

Ⅴ もののとらえ方に現れる うつのサイン
Sign40:明るいところをいやがる
Sign41:「うまくいった試しがない」と思っている
Sign42:自分をつまらない人間だと思う
Sign43:つい自分を責めてしまう
Sign44:罰が当たったような気がする
Sign45:申し訳ない思いがつきまとう
Sign46:自分だけ取り残されたような気がする
Sign47:体を痛めつけているような気がする
Sign48:誰かを攻撃してしまう
Sign49:何か悪いことが起こりそうな気がする
Sign50:人通りにいくのが怖い
Sign51:「決まってこうなる」と考えてしまう
Sign52:義務感が強すぎる
Sign53:「全部ダメ」と考えてしまう
Sign54:「失敗するに違いない」と考える
Sign55:マイナス思考になってしまう
Sign56:「ダメ人間だ」と思ってしまう
Sign57:世の中が真っ暗に感じられる
Sign58:「人から悪く思われている」と考える
Sign59:何事も自分の責任だと思ってしまう
Sign60:いつも「こうすべきだ」と考えてしまう
Sign61:「自分は病気なんかではない」と考える
Sign62:「自分は被害者だ」と思ってしまう
Sign63:死への恐怖心から逃れられない

Ⅵ やる気や振る舞いに現れる うつのサイン
Sign64:元気や意欲がわいてこない
Sign65:朝は気力がでてこない
Sign66:焦ってばかりいる
Sign67:部屋にじっとしていられない
Sign68:背中をつつかれる感じがする
Sign69:もじもじしてしまう
Sign70:動くことをつらく感じる
Sign71:応答に時間がかかってしまう
Sign72:何もする気がしない
Sign73:関心がわいてこない
Sign74:誰か傍にいてほしい
Sign75:セックスに興味がなくなった
Sign76:酒や薬に頼ってしまう
Sign77:約束が守れない
Sign78:家族や友人が冷たく感じる
Sign79:わけもなく家族に当たる
Sign80:上司にひどく媚びる
Sign81:運転が危なっかしくなる
Sign82つい万引きをしてしまう

Ⅶ 人間関係に現れる うつのサイン
Sign83:人と話す気にならない
Sign84:接している相手にムカムカする
Sign85:他人との接触を避ける
Sign86:すぐキレてしまう
Sign87:弱い者いじめをしてしまう
Sign88:自分の問題を他人のせいにしてしまう
Sign89:誰かに頼りすぎる
Sign90:満足した気持ちになれない
Sign91:大切なものを失ってしまったと感じる
Sign92:友達も家族も信頼できない
Sign93:催し物に参加したくない
Sign94:みんなに溶け込めない
Sign95:みんなにテンポを合わせられない

Ⅷ 性格に現れるサイン
Sign96:完璧にしないと気が済まない
Sign97:責任感を強く感じる
Sign98;ささいなことに怒りを感じる
Sign99:自分の気持ちを伝えられない
Sign100:出世しか見えなくなっている
引用元:意外に知られていない、こんな症状 うつ100のサイン p6-10

どうですか?あなたの苦しんでいる症状が複数書かれていたと思います。

著者の思い

この本は「早期発見・早期治療」を目指すべく、うつ病の可能性の高い症状を紹介している本です。著者の思い、それは「うつ病に対する理解を”インフルエンザ”波にまで広げたい」ということなんですね。

こんな世知辛い時代ですが、みなさん少しでもうつ病の辛さを知ってもらいたいのです。経験したことがないとその辛さは理解できないのは当然ですが、それでも自殺者を少しでも減らすために、一般の人々のこの病気に対する理解を”インフルエンザ”波にまで広げたいと私は思っています。
引用元:意外に知られていない、こんな症状 うつ100のサイン まえがきにかえてより p3

重症化してから病院にくる患者が余りにおおく、未然にどうにか防げないのか。そういう思いから本書を作成したのだそうです。また、本書にチェックマークをつけられるように工夫することで、読みながら症状を把握し、最悪本書を病院に持っていき診察時に医師に診せるだけで漏れのない問診を実現しようと試みています。

うつ病になると思考低下が起こっていることが多いです。こういう工夫があると本当に嬉しいですよね。

著者からのメッセージ

僕は、この著者のメッセージが心打たれた部分があります。熱く、相手を想うメッセージです。なので、引用してご紹介したいと思います。

うつ病の皆さん!ご安心ください。今、この病気に苦しんでいる人、大丈夫ですよ!見えなくなっている道は必ず、再び見えるようになります。ただし、1年くらいはかかる病気だと覚悟してください。人生長いですので、ゆっくり待ちましょう。

ある時から再び何かを始めようという気持ちが次第にわいてきます。始めから仕事や勉強に興味がわいてくるわけではありませんが、自分ではわからないうちに、身体が動くようになってきます。歩いてみようとか、スポーツをしてみようとか、何とはなしに、小さな変化が生まれてきます。

急がずに待つことが大切です。そして、時間とともに自分が進むべき目的や道が見えてきます。

引用元:意外に知られていない、こんな症状 うつ100のサイン まえがきにかえてより p3-4

うつ病になると先が見えなくなり、不安が大きくなります。そして、なかなか良くならない症状に絶望し、毎日が地獄と化してしまうことがすくなくありません。そんな苦しんでいる患者に向けた、このメッセージはとても共感できるものであり、大事なものだと感じます。

おすすめポイント

この本をおススメするポイントは

  • 症状別の原因と対策のヒントを知れる
  • 同じ症状に陥った方の状況を知れる

といったところです。病気になって困ったときには、克服した人の話や専門的な情報がとても重要です。この本では、細かい症状別に情報があるため、あなたの回復のヒントになるでしょう。

また、著者自身もこのように述べています。

自殺を予防するにはどんなことが必要とされているのでしょうか。それには自殺を考えて追い込まれた人が、どうやってその時期を乗り越えたのかを知ることが大切でしょう

引用元:意外に知られていない、こんな症状 うつ100のサイン おわりに p226-227

ここでは、一番つらい状態である自殺について言及していますが、これは他のことでもいえることですよね。

ただ、うつ病を患い、さらに同じような症状で苦しんでいる人を見つけるのは、かなり難しいです。そんなときには、本書が大活躍するでしょう。

勉強になったこと

本書を読むことで勉強になったのは以下のことです。

  • 自分が患ったことのある症状を再確認
  • 症状別の対策を知れた
  • 対策方法は全部知ったつもりになっていたけど、新しいものがあった
  • 自分がなったことない症状についても学べた

自分の治療にも使えますし、うつ病患者を治療する人や支援する人にも十分活用できる内容でしょう。やはり自分が体験していないことというのは、理解が浅くなりがちです。そんなときに、実体験のことを知ることで理解を深めることができますよね。

うつ病のことをさらにしり、活かしたい!!って人にはおススメです。

書籍情報

今回ご紹介したのは、この本です。

初版年月日:2004年12月1日

発行所:KKベストセラーズ

ISBN:4-584-18846-7

ページ数は230と、結構ボリュームたっぷりな本ですが、症状別に必要な部分だけ読むなら読むのは簡単です。

著者情報

著者情報は以下となります。

佐藤 武

1984年佐賀医科大学医学部卒業。医学博士。2002年佐賀大学教授・保健管理センター所長。『総合病院精神医学』副編集長。プライマリ・ケア精神医学やコンサルテーションリエゾン精神医学を専門とする。うつ病の疫学研究で「日野原賞」共同受賞(この情報は本の巻末に乗っている情報です)

著書や論文をまとめると、計300の数に上り、講演も多数やっておられます。

<参考サイト>佐賀大学 佐藤 武 教授のページ

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著者:モン介

雪の降る地域に住む、のほほんマイペース男子。 寝ることが好きで布団が親友、でも、気持ちい日差しも親友です。 うつ病に苦しみながらも、様々な人の力を借りて何とか克服。 現在は楽しく毎日を過ごしています。そんな経験が同じような苦しみを持つ人の力になれるよう活動します。

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