2016/07/01

部下がうつ病になって復職したとき、仕事を減らして暇にさせるのは逆効果

自信を失いうつろな瞳でベットの脇でボーっとする美少女

今やうつ病は5人に1人がなる病といわれ、普通のサラリーマンでも「うつ」を抱えている人と必ずといっていいほど遭遇するものです。特に部下を持つ管理職であれば100%「うつ」の部下を担当することとなり、その部下を戦力に戻すためにイロイロ対策を考えなくてはいけません。

とはいうものの、休職後に復職を試みてもなかなかうまくいかない「うつ」という厄介さは周知のとおり。今あなたが抱えている部下も復職がうまくいっていないのではないでしょうか?

うつ病患者の復職にセオリーはあっても正解はありません。成功率をあげるためには失敗例をたくさん知っている必要があります。ビジネスと同じです。そこで、今回は負荷をさげたのに復職が失敗するという一般認識では矛盾と思われる失敗例をご紹介しましょう。

負荷を下げたのに体調悪化が止まらない

実際に部下の復職に直面している人も、これから部下の復職を経験する人もまずはうつ病患者が復職時に失敗したストーリーを一度読んでみてください。そのストーリを読んであなたは何が悪化の原因だったか思いつくでしょうか?

一見、何の問題もないようなケースです。普通に考えると「うつ」がたまたま悪化して再休職したと思いますよね。でも、実はキーポイントは沢山あるんです。今回のキーポイントは負荷を下げすぎて復職中のうつ病患者が就業時間中に暇な時間が出たということなんです。

時間に余裕があると自責が始まる

うつ病患者は暇な時間ができると「負の思考」にとらわれます。実は業務があれば作業に集中しようと頑張るので負の感情や負の思考はあまり猛威を振るいません。ですが、「時間がある」という条件が揃うと、この負の産物が体調を悪化させる元凶となります。

周りが頑張っている

まず、就業中に自分が暇になり仕事がない場合、復職中のうつ病患者は「自分だけ楽をしてはいけない。周りはもっと頑張っているんだから」と焦りだします。自分が復職中で元々負荷を下げてもらっているのは知っていますから、低負荷業務でかつやることがないというのは社員として不味いと思うのです。

よって、暇になると最大限に「ヤバい」と思います。これは本当に焦ります。周りにできる仕事がないかと聞いて回るんですが任される仕事はありません。そのため、どんどんドツボにはまり焦りが募っていきます。

周りの人間も意地悪して仕事を回さないわけではありませんよね。上司から復職中は仕事の管理を厳密にするので「勝手に仕事をふるな」と言われていると思います。

それにルーティンワークというものはなかなかタイミングよく発生するわけではありません。そもそも常時ルーティンワークが発生する場合、それを処理する社員がいるはずですので余っていることはほぼないのです。余る仕事は複雑な業務ばかり。それを任せるわけにもいかず仕事を分けてあげることができません。

自分の能力不足を考える

周りに聞いて回っても仕事が増えないときや、上司に仕事を増やしてくれとお願いしても認められない場合は、焦りから不安に感情が変わっていきます。「自分の能力では任される仕事がないのだ。」となる訳ですね。

実際、復職中は戦力になりませんから今の能力が低いのは事実です。ですが、会社が復職させたいのは未来に戦力になって欲しいからであって「今」の戦力ではありません。(カツカツのところは違うでしょうが、そういう所は復職中に暇にはなりません)

そう、復職作業は投資と同じなんですね。先のリターンを見越して今に投資しているんです。それが復職する本人に理解してもらわないと失敗に終わります。

特に頭でわかっていても症状のせいで自責を強くしてしまうウツ病患者には繰り返し伝えた方がいい事柄です。昔ながらの仕事のしかたをする人は「そんなん言わなくても自分で理解しろよ」とか「社会人なんだから、自分で考えろ」と思うかもしれません。

ですが、そのちょっとした言葉の投げ掛けで大事な部下が戦力として復帰できる可能性が上がるのですから管理職の職務としては是非トライしてほしいことですね。

自分の存在意義を全否定して絶望する女性と「ちょっとめんどくさいな」と思ったことが顔に出ている男性

自分の存在意義を否定する

こういう意思疎通ができていないとうつ病の部下はどんどん自分の存在意義を自己否定していきます。会社に居る必要がない、社会にいる必要がない。とつよく考えてしまうのです。

この考えがうつ病から来る間違った考えだということは本人もわかっています。ですが、湧き水のようにあふれ出てくる「お前はいらない」、「お前は必要ない」というワードが頭の中で反復されるため、どんどん精神がすり減ってきてしまいます。

そうなれば体調はどんどん悪化するだけ。せっかく回復するように業務負荷を下げているのに、余裕ができた分自分で自分を攻撃してしまうのです。健常者からみれば「めんどくさいやっちゃな」と思うかもしれません。でも、それ自体はうつ病患者自身もわかっています。でも、とまらないのです。

伝え方には十分に注意

このように「今ダメダメなのは事実だが、お前には戻ってきてほしい」と伝えるとことが重要です。ただし、ここで注意があります。それは「投資しているのだから、ちゃんと返せよ」と伝えるとマイナス効果になるということです。

ウツ病にかかると信じられないくらい自信がなくなります。自分の予測できる範囲で体が動かないので当たり前ですよね。そんな状態で焦りも強い社員に「借りは返せよ」的な言い方をしてしまうと無駄な背負い込みのせいでプレッシャー大になり症状が悪化するのです。

「じゃぁどうすればいいのさ」と思ったあなた!気持ちわかりますよ!!そんなときは、、、、

今はダメダメなのはしっている。ただし、今後戦力になってほしいから今は投資をしている状態だ。だから、今できることをしてほしい」と伝えてください!!いいですか?大事なところは「今できることをしてほしい」です!!

もう一度言います!!「今できることをして欲しい!!」です!!

そう、今に集中するようにしてもらうのです。業務負荷を下げて暇にしたのは体調を回復させてほしいからです。ですから、「今は」体調を回復させれることに注力する必要があると伝えれば復職社員の不安や焦りは多少和らぐでしょう。

何気ない一言がトゲになる

ここまで読んでくれた皆さんの中には「めんどくさい」、「繊細すぎる」、「そこまでしなきゃいけないの?」と思った方もいるでしょう。その気持ちはわかります。なによりも鬱病患者自身がとても良くわかっている部分です。

わかっているけど症状として負の思考や感情がでてしまう。それが現実です。その現実にうつ病患者自身は自分を責め続けています。その点は理解してほしい。「あいつも苦しんでるんだな」と思ってくれるだけで十分です。

100%のフォローは必要ありません。サポート側にも限界があります。ですから、可能な限りでかまいません。ちょっとした気遣いをしてあげてください。何気ない一言がトゲになることがあります。極力それが刺さらないようにしてあげてください。

元気になれば小さいトゲなど気にしなくても大丈夫になりますから。それまで、ちょっとお時間をください。

対応策は意思疎通

復職を成功させるセオリーはうつ病患者と上司との意思の疎通です。それが大事。お前を復職させたいと思っている。私は復職したいと思っている。ここは何も言わなくても意思疎通できています。

ですが、いつごろまでに、どういう状態になっていてほしいのか、いつごろまでにどういう状態までならいけそうかなどはしっかりと話し合ってほしい。そして、焦って頑張りすぎない様セーブすることを知ってほしいと思います。まぁ時には無理をしなければいけない場面もありますけどね。

そして、上司は「今」にフォーカスするように促してあげてください。うつ病患者は「~であるべき」とか「~でなければならない」という強い固定観念があります。

仕事をこなさなければ給料をもらう権利はないとか、業務時間中はずっと120%の実力を出し続けなくてはいけないとか間違ってはいないけど一時の休みもなくするのは無理よねって固定概念で縛られているんですね。

それをほどいて「今できること」に集中するように気づかせてあげてください。

もし、復職している部下への接し方がわからないという人は、うつ病患者と接するときは「依存させない」ことが最も重要を読んでみてくださいね☆

意思の疎通ができて握手をする部下と上司

まとめ:自責が強いという面を忘れずに

どうでしたでしょうか?うつ病患者は自責の念がとても強いことがわかっていただけましたでしょうか?

自責の念が強いため、ちょっとした一言でも立ち直れなくなってしまう。そういう少し厄介な存在であるのは間違いありません。ですが、うつ病の症状がやわらいでいけばその過敏な部分も減ってきますので、少し辛抱してあげてください。

自分の存在意義を否定する暇をあたえないのが重要です。それは仕事をあたえて消すという方法だけではありません。「今できることに集中する」ということが復職中は最適だと思います。与えるのは仕事以外でもいいです。なにかやることを渡してあげてください。

至らないところは沢山ある。できないことは沢山ある。調子がすこぶる悪いかもしれない。それでも「今できることをやる」。これが大事です。これを積み重ねていくことによりうつ病休職から復職することができるのです。

道のりは長いです。くじけてもいいです。泣いてもいいです。でも、少し休んだらまた前に進んでください。前に進めばどんな山も登り切れますから。

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著者:モン介

雪の降る地域に住む、のほほんマイペース男子。 寝ることが好きで布団が親友、でも、気持ちい日差しも親友です。 うつ病に苦しみながらも、様々な人の力を借りて何とか克服。 現在は楽しく毎日を過ごしています。そんな経験が同じような苦しみを持つ人の力になれるよう活動します。

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