うつ病患者と接するときは「依存させない」ことが最も重要

薄暗い森の中のけもの道を一人で歩く少女

うつ病患者と接するときに注意しなければならないことがあります。それは「依存させない」ということ。うつ病治療では治療者と協力者が依存させないようにすることが重要と説明しました。

今回は協力者の観点から接し方で「依存させない」というのはどんなものかをより深めに説明しようと思います。

うつ病患者と接するときに依存させてしまう行動

うつ病患者に対する接し方を間違えるとおおいに依存させてしまうことになってしまいます。一度、依存状態が確立されてしまうとそこから抜け出すのはなかなか難しいもの。

依存した状態ではうつ病治療は途中で大きい壁にぶかり進めなくなってしまいます。なぜなら、うつ病治療とはトライ&エラーの繰り返しだからです。

自分で考え、自分で計画し、自分で実施して、結果を客観的にみて、今後どうすればよりよくなるかを考えるというのの繰り返しです。うつ病治療にもっとも効果があるといわれている「認知行動療法」というもは、このトライ&エラーをくりかえす治療法です。

ですので、できれば依存状態を確立させる前に依存させないような状況に持っていくのがベター。では、どんな接し方が相手を依存させる行動になるのでしょうか。

なんでも代わりにやってあげると依存する

そう。これが依存させる極意です。相手の求めるままに代わりに全部やってあげること。これが依存状態を引き起こす行動です。

自分は何もしなくても思った通りに周りが動いてくれたり準備してくれたりすれば人は苦労しなくても欲しいものが手に入ります。そうなると、なんでも代わりにやってくれる人が必要になります。

特にうつ病の場合は極端に活動能力がさがりますからできなくなることが多い。そのできなくなったことを全て代わりにやってあげるような行動をとれば相手はどんどん依存していくのです。

ただ、うつ病の症状がどのような状態なのかで肩代わりする範囲が変わるので注意してください。うつ病をわずらい休職した直後などは、まずカラダは動かないでしょう。

毎日毎日寝続ける状態だと思います。こんな状態のときにご飯の準備をしてあげなければ栄養が欠乏するため症状は悪化の一途をたどります。

ですから、この時はご飯を準備してあげる必要がありますし、ゆっくり休めるように環境づくりをしてあげる必要があります。

では、どのような時にどれくらい世話をしてあげればいいのでしょうか?それを具体的に説明していきましょう。

うつ病患者の状態によって変わる接し方

うつ病の治療過程には大きく分けて3つのステージがあります。一つ目は休養期。二つ目は回復期、三つめは復職期です。それぞれによって対応の仕方は変わってきますので分けて説明していきましょう。

(補足ですが、うつ病の専門誌によって治療過程の呼び方は違います。私は一番わかりやすい3ステージで分けて考えています)

休養期は大いに助けてあげましょう

休養期とは言葉通りの状態で休養が必要な期間ということです。

うつ病をわずらいそれでも頑張ってきた結果、カラダがいうことを聞かなくなり業務に支障がでます。ドクターストップがかかり休職をして十分にカラダを休めるようにいわれる時です。

この時は、毎日寝続けるしかない状態だと覆います。私もほぼ動くことができず、寝ているか、起きていても横になり続けていました。

この時ははっきりいって何もできません。自分がトイレに行くのもしんどい状態です。大げさな話ではなく22時間はフトンの中で生活するような状態になっていると思います。

この時は食事をとる余力もありません。もちろん作ることなんてまずできない。でも、なにかをたべなければ栄養不足で症状は悪化の一途をたどります。

ですから、この時は大いに助けてあげてください。食事の用意をしてあげて、カラダがいたくならないように柔らかいクッションを準備してあげてください。

ゆっくりと休める環境を積極的に作ってあげてください。この時は赤ん坊のように誰かに助けてもらえなければ生きていけない状況なのです。

私はほぼ2週間、ずっと布団の上で生活をしました。ずっと、横になっているんです。さすがに親も心配し一日5回様子を見に来てくれたことをよく覚えています。(うち3回は食事の時です)

回復期は徐々に補助を減らしていきましょう

さて、次は回復期です。この時期は休職をしてから1~2か月目くらい時でしょう。1か月もずっと横になって休んでいれば多くの人はうつ病の症状が和らぎだして少しだけ余裕がでてきます。

表情は暗くても食事をとることも布団からでることもできるようになっているでしょう。専門書などでも30~60日ほど安静にしているとうつ病の症状はかなり緩和されるといった記述があります。(もちろん個人差はありますが、、、)

私の場合は約2週間フトンの中で過ごしたのちに徐々に起き上がって動けるようになりました。1か月もすれば昼前には起きて行動することができる状態でした。

ただ、この時はうつ病の症状に加え、ずっと横になっていたことが原因の筋力低下に悩まされていた時でとても苦しい時でした。もう倦怠感が酷いんですね。思考はマイナスなことで一杯だし酷い毎日を過ごしていました。

ただ、このころから徐々に補助を減らすように努力した方がいいでしょう。自分のことは自分でやるように心がける必要が出てきます。

おそらくうつ病患者の皆さんは動けるようになると自分のことは自分でやらなくてはと強く感じている人が多いと思いますので自分から自分のことをやると思います。

洗濯機を動かして自分の衣類を洗うことから始めると楽ですね。自分が使った食器は自分で洗ってみると思います。

料理をすることは難しいでしょうが、ゴミ出しを手伝ったり風呂掃除をやったりすることはできるはずです。家事をこなせば体力もつきます。

この時に、補助を減らさないでいるとドンドンと依存の芽を育てる結果になるの要注意です。自分から自立しないようであれば話し合いを実施しできる範囲でやっていってみてと伝えてください。

ただし、ツラい症状は残っています。やりたくてもできないときもあることはしっかりと理解してあげてください。

こういう話をすると、じゃぁどういう基準で判断するの?っという声が聞こえてきそうですね。でも、それは簡単です。

まずはやってみてもらって、できなければ自分の口で「できないので代わりにやってほしい」と伝えさせることです。これ簡単なことですが重要なことです。

何でもかんでも先回りしてやってあげると依存の傾向が強くなります。でも、自分でやらなければいけないことだけど今はできないのでやって欲しいという行動では依存になることはあまりありません。

なぜなら、依頼している状態であり「やってもらうのが当たり前」と思わないからです。これが相手を依存体質にさせない極意です。

ただ、これも注意が必要です。毎日のようにできないことに直面し続けるとうつ病は悪化する可能性があります。その時は、やろうとしていたことが回復具合とマッチしていない可能性があります。

その時は、難易度を一つ下げて違う作業を担当してもらうように調整してくださいね。これは話し合いが重要です。

復職期は見守るのが基本スタンス

さて、この回復期をのりこえれば社会復帰を果たす復職期です。この時はストレスの度合いがグンとあがりますのでツラい毎日を送ることになります。

もう毎日が地獄のように感じることでしょう。ですが、ここで先回りをして援助をするのはお勧めしません。なぜなら、手助けした分、余ったエネルギーを仕事に注ぎ込む可能性が高いからです。

うつ病になる人は自分の生活を捨ててまで仕事にエネルギーをつぎ込む特徴があります。ですから、いまあなたが援助をしてもカラダを休めることにはならないのです。

むしろ身の回りは任せた!という認識になり依存度を増していきます。これは本当にまずいです。うつ病をわずらった人はエネルギーがたりないのです。

それなのに仕事だけしていれば再発してしまいます。これを防止するためにも自分の身の回りはできる範囲で自分でやるのがいいのです。

そしてこの時も、あくまでも依頼するような形をとりましょう。

この時は周りの人間もかなりツラい思いをします。目の前で苦しんでいるのに先回りして助けることができないからです。うつ病をわずらう人はあまり人に頼みごとをするのが得意ではありません。

それはやってあげた方がいいんだろうなと思っても頼ってくることは少ないのです。本心では頼りたいのに頼ろうとしないのです。ですから、あまりにツラそうなときは「手伝おうか?」と聞いてあげてください。

それだけで気持ちが軽くなる時があります。

薄暗い森の中にいる綺麗な女性

長期間助け続けると依存させることになる

どうでしょうか?なかなか判断が難しいとは思いますがなるたけ自分のことは自分でやるようにするのがベターというのがわかっていただけたでしょうか。

長時間助けつづけるということは、その分、その人の能力をけずっていることにもなりますし、自力で立てなくしている可能性もあります。

助けた分だけ、余計な苦しい道に行かせる結果になることもあるのです。そのことを知ってほしい。

長い間助けると依存させることになります。頼ることは大事なことですが依存は問題があることです。

人はやらなくなると「できなくなる」

頼るのが良くて依存がダメな根本的な理由があります。それは自分自身でできるか、できないかということです。

頼るというのは基本的には自分でできるけど「今は」できないからお願いするという形です。依存というのは「自分でできないから、やってもらう」という形です。

人はやればできるようにできています。ですが、やらなくなるとできなくなるようにできているのです。

「できなくなる」と「怖くなる」

そして、できなくなると「怖い」と感じることが増えていきます。料理ができない人は包丁が怖いです。火が怖いです。

なにより、一人になるのが怖くなります。一人ではできないと思えばもっとそれをさけるようになります。そうすると、もっともっとできなくなります。

そうなれば、もっともっと怖くなることが増えるのです。

「怖くなる」と「身動きが取れなくなる」

怖いことが増えると人は行動できなくなります。そう、身動きができなくなるのです。そうなれば、どんどん世話をしてくれる人がいないと生きていけなくなります。

でも、四六時中そばにいて世話をしてくれる人なんていませんよね。一人でいる時間がどんどん恐怖に変わっていってしまうのです。

そうなるとドンドン怖くなってさらに動けなくなります。動けないとできないことがどんどん増えます。

わかりますか?こういうのを「ドツボにはまる」というのです。

そうならないためにも依存させないようにしてあげてくださいね。

まとめ:一人で歩けるようにしてあげることが重要

自分でもできるのだという自己肯定感がうつ病治療に大事な要素になっていきます。その感覚を養うためにも依存させないことが重要になります。

私は当時外に出るのがとても怖かったことを覚えています。ながいこと布団の中だけで生活をしていたら玄関のノブを回すのがとても怖くなりました。外の光を浴びるのも誰かに会うのも本当に怖かった。

でも、自分にはできると周りが温かく見守ってくれたからこそ外に出ることができましたし今は元気に過ごしています。

あの時、依存させないでくれた周りの人たちに本当に感謝しています。自分の足で自分の人生を歩めるという感覚を持つことは人生を謳歌するには本当に重要なことです。

その気持ちを味合わせてあげるためにも大事な人を依存させるようなことはしないでくださいね。お願いします。

 

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著者:モン介

雪の降る地域に住む、のほほんマイペース男子。 寝ることが好きで布団が親友、でも、気持ちい日差しも親友です。 うつ病に苦しみながらも、様々な人の力を借りて何とか克服。 現在は楽しく毎日を過ごしています。そんな経験が同じような苦しみを持つ人の力になれるよう活動します。

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