能力低下を感じる時ほど、能力が上がっているかもしれないという不思議な話

うつ病になると悩まされる「能力が下がった」といった感覚。あなたも苦労していると思います。うつ病になると処理能力が下がることは有名ですよね。

休職中は苦しむことはありませんが、復職した時など成果をあげなければいけない状態になったときにツラい思いに変わることが多いです。ただ、能力を元に戻そうと考えても何をどうしていいのか、わからないですよね。

そこで、能力がさがる原因を説明していこうと思います。また、能力がさがる原因と共に

  • 能力がさがったと錯覚してしまう原因
  • 違う部分が活性化することにより能力を発揮できなくなる

といった通常とは逆の現象も筆者が体験した内容を踏まえつつ、ご紹介していこうと思います。

能力が下がる原因

うつ病になり能力が下がる原因は以下の理由が考えられます。

  • 脳機能の低下
  • 集中力の低下
  • 覚醒状態の低下
  • 能力の低下

詳しく説明していきましょう。

脳機能の低下

まず、説明したいのが「脳機能の低下」です。うつ病の原因として今一番有力とされているのがモノアミンの分泌異常と言われています。モノアミンとはセロトニンやドーパミンなどの脳内ホルモン(脳神経伝達物質)のことをいいます。

一般的に聴き慣れているものとしては

  • セロトニン
  • ドーパミン
  • ノルアドレナリン

などがありますね。特にセロトニンがうつ病関係の情報では有名だと思います。あなたも聞いたことがあるでしょう。

脳神経伝達物質が増えすぎたり減りすぎたりすると脳が正しく機能されず体の調子が悪くなってきます。結果、能力を発揮できずに作業能力が低下してしまう結果になるのです。この脳神経伝達物質モノアミンは抗うつ薬を飲んだからと言って、すぐに戻るものではありません。結果、うつ病になった方々は「能力の低下」に悩まされてしまうわけです。

集中力の低下

そして、能力が下がる原因として「集中力の低下」が関係してきます。

うつ病になり脳機能が低下すると不安感や恐怖感、焦りなどの気持ちが暴走しやすくなります。そのような負の感情が暴走している状態では、一つのことに集中して作業することができません。結果、能力が下がってしまうのです。

不安なことを考えながら作業をするということは、全く異なる仕事を2つ同時進行していることと同じです。しかも、不安などの負の感情の方が意識が向かいやすいので仕事の方に意識は行きません。

結果、ケアレスミスを起こしてしまい単純作業すらできなくなってしまうのです。不安感や焦りが強いときは再確認する作業もを行う余裕もないため、ミスは大幅に増えやすいです。結果、能力が下がったと言われてしまうわけです。

覚醒状態の低下

そして、3つ目の理由は覚せい状態の低下です。

うつ病を患っている人のほとんどが睡眠障害も一緒に抱えています。結果、夜間の睡眠が足りずに日中帯に眠気が強くなる。難しい言葉で言えば、覚せい状態が悪くなるのです。

眠い状態でいればいるほど、実力を発揮できませんから能力は低下したように感じます。たとえば

  • 頑張りたくても頑張れない
  • 頭にモヤがかかっているような感じがする
  • 考えがまとまらない

と言った形です。いかがでしょう?あなたも、体験したことはありませんか?

能力の低下

能力が本当に低下するケースもあります。それは、メンタルヘルスの病気の性ではなく、長く使っていなかったために低下した能力です。

うつ病などのメンタルヘルス疾患の治療は長期化することが多くあります。結果、療養期間が長くなり使わない能力がたくさん出てくるのです。休養中というのは仕事で使う能力を使いません。そのため、仕事を処理する能力が低下してしまうのです。

また、治療が数年間に及んでいる場合は加齢による衰えも換算しなくてはいけません。若年性のメンタル疾患の場合は問題ないですが、中高年でメンタル疾患になった場合は、能力の衰えるスピードが劇的に感じることが多いです。

「こんなこともできなくなったのか、、、、」と悲観してしまうかもしれません。ただ、人間というのは20代から徐々に能力が低下していく生き物です。誰もが同じだということを知ることで受け入れやすくなるかもしれません。

能力低下の感じ方には注意が必要

上記のように能力が低下する原因はあります。ただ、ここで注意してほしいのは自分が感じた能力低下と実際の能力低下には違いがあるということです。

多くの人が実際に低下してしまった能力以上のものを失ったと感じてしまい絶望してしまいます。結果、自暴自棄になり治療放棄をしたり、離職など大きな決断を安易に進めてしまうのです。

うつ病などのメンタル疾患が快方に向かえば能力は元通りに戻ることがあります。ですから、一生失ってしまったというような勘違いはしないでくださいね。

さらに、過去の自分というのは無意識に美化してしまっている部分があります。結果、現在の自分が酷く悪くなったように感じるかもしれません。でも、思い出してください。何かと日々失敗や後悔はしていたと思います。その部分をしっかりと思いだすことで不要な落胆や心配、絶望は防げます。

それだけで、心のが少し軽くなると思いますので忘れないでください。

能力向上が能力低下に感じるケースがある

上記で説明したように、能力低下の感じ方には注意が必要です。

そして、さらに注意してほしい点は、能力が向上することで能力低下を感じるケースがあるということです。これでは、意味が分からないと思いますので、言い方を変えましょう。正確には「違うことに力を使うようになってしまったので欲しい結果を出力できなくなった」状態に陥り、自分の能力が下がったと感じるようになった。ということが起きるのです。詳しく説明していきましょう。

ケース1負の感情が強くなった

うつ病などのメンタル疾患を患うと負の感情が強く表れるようになります。不安や焦り、恐怖感などですね。

そのため、その負の感情に日々襲われることになり集中できず、注意散漫な状態になりやすいです。能力自体は元に戻っているか、もしくは、今まで以上に発揮できていても負の感情を処理するためにエネルギーを消費しているため仕事を少ししただけで疲弊し成果を出せなくなります

二つの仕事を同時進行しているようなものですから、当たり前ですよね。もちろん仕事の成果も上がりません。

結果、成果がでない自分自身を見ては「能力が下がってしまった」と感じて落ち込むことになるのです。

今までは自動で制御できていた負の感情を自分で処理しないといけなくなるのは本当に大変です。頭の中を常に整理していないと、すぐに考えがごちゃごちゃになってしまうからです。

この感覚については、うつ病などのメンタルヘルス疾患を患った人しか感じられにくいと思います。健康な人の状態で表すならば、人生を揺るがす大きな出来事が起きた状態で、居ても立っても居られないのに仕事をしなければいけない状況と言えるでしょう。ね、大変な状況でしょ?

ケース2視野が広くなった

次いで、能力低下と勘違いしやすいのが「視野が広くなった」といった要素です。

視野が広くなるというのは一見、いいことです。ですが、ネガティブ感情が爆発しているうつ病患者にとって視野が広くなることは不調の原因になります。なぜなら、自分の悪い部分が色々見えるようになってきてしまうからです。

特に完璧主義の人が無駄に視野が広くなってしまうと集中力が乱れてしまいます。頑張ってもどうしようもないことばかり気になってしまってツラくなってしまうからです。今のあなたの状態がそうではないですか?

休養したり、抱えていた仕事から距離を置くことによって、今まで見えていなかった部分が良く見えるようになります。そして、自分のダメさばかり目立ってしまい能力が下がってしまったと感じてしまうのです。

この場合は、できることとできないことを区別し優先順位を付けながら仕事をしないと処理能力がどんどん下がってしまいます。ですが、焦りの気持ちが強く、立ち止まることができないので、ドツボにはまってしまうのです。

自分のタイプを考えよう

いかがでしょうか?あなたの能力低下の種類は、どのタイプになるでしょうか?集中力の低下ですか?脳機能の低下ですか?気になることが増えすぎたからですか?

自分のタイプが分かると対処法が見えてきます。ですから、自分のタイプを知ることは非常に大事です。焦る気持ちはとてもよく分かりますが、ぜひ一度立ち止まり自分の分析をしてみましょうね。

私の場合は、

  • 集中力の低下
  • 過去の美化
  • 負の感情の暴走
  • 視野が広くなった

の4つが能力低下に深く関係していましたよ。

昔の自分像は本物か?

特に過去の美化については重々注意してください。なぜなら、症状の回復度合いも把握しにくくなってしまうからです。

うつ病などのメンタル疾患は、日常生活を問題なく過ごせる状態を目指し治療をしていきます。そのため、過去の自分の能力を過大に評価している状態では目指すべき日常レベルが高くなってしまうのです。

目指すレベルが高くなればなるほど治療は長期化し難易度があがります。そうなると、回復している実感を感じることができずに日々ツラい思いをしなければいけません。回復を実感できないでいると日々の辛さに耐えられなくなるばかりではなく、治らない病気になってしまったと勘違いしてしまうことでしょう。

勘違いが深刻化すると、生きている希望がなくなり絶望感が強くなります。そのような状態では治療が前に進まず、治るものも治らなくなってしまうのです。

そうならないように、昔の自分は美化しないように気を付けましょうね。

昔でも未来でもなく「今」が重要

過去を美化することをかなり重点的に話してきました。なぜこんなに繰り返し話をするかというと、私自身が回復していくにあたり一番苦労した部分だからです。そして、多くの人が同じ辛さを体験している現実を知っています。

カウンセラーとして色々な方と話をしていくと、過去と今の自分を比較して苦しんでいる人が沢山います。そして、とっても悩んでいるんですよね。

過去の自分を取り戻す、もしくは、過去の自分を超える自分になりたいと努力を重ねるのは大事なことです。ただ、美化してしまっていたとしたらたどり着ける道ではなくなってしまうのです。

ゴールのないマラソンは地獄です。達成できない苦行ほど報われないものはありません。ですから、そうならないようにしてほしい。過去に苦しんだ自分にも教えてあげたいことです。

ただ、過去の自分を明確化していくというのは時に残酷なことでもあります。知らなくていいことや忘れたいことというのは人には沢山あるからです。焦るらず、諦めず、責めずを大切にしてください。そして、自分を許し、受け入れて、大事にしていきましょうね。

まとめ:受け入れる、許す心構えを持とう

いかがでしょうか?能力が下がる原因や能力低下と勘違いしてしまう理由を知ることができましたでしょうか?

うつ病の主症状である能力低下については多くの人が悩んでいる事柄です。仕事にも支障が出てきますし、プライベートで趣味を楽しむ際にも問題になることがありますからね。

そんな時に昔のことを思い出して比較してはいけません。だって、ツラい思いしかしませんからね。なぜ能力低下をしたのか、今はどういう状態なのかを知ることが大事です。それができれば、次に何をしなければいけないかが見えてきます。

そして、過去の自分を正確につかむようにしましょう。そうすることでツラい思いは小さくすることができるかもしれません。

過去の自分を知る時にツラい思いをしてしまう人は、ありのままの自分を受け入れる練習をしましょう。また、許す練習をしてみてください。そうすることで少しずつ生きやすい日常が訪れるようになりますよ。

大丈夫です。今できることをやっているんですから。焦りが出るでしょうが一歩ずつ行きましょう。それが大きな力になりますよ。

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著者:モン介

雪の降る地域に住む、のほほんマイペース男子。 寝ることが好きで布団が親友、でも、気持ちい日差しも親友です。 うつ病に苦しみながらも、様々な人の力を借りて何とか克服。 現在は楽しく毎日を過ごしています。そんな経験が同じような苦しみを持つ人の力になれるよう活動します。

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