うつ病克服の最大難関「寝逃げ」。乗り越え方のポイントはこれだ!!

弱っている人へ
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うつ病になると「寝逃げ」をすることが多くなります。ツラい症状を回避するために「寝逃げ」は重要なスキルです。ただ、体調が上向きになり社会復帰を目指し始めると「寝逃げ」が問題を引き起こすものになることが少なくありません。

そんな寝逃げのメリットとデメリットを整理し、状況に応じた扱い方をご紹介しようと思います。

寝逃げとは何か?

まず「寝逃げ」という言葉の定義を確認しましょう。

寝逃げとは「何か障害となるできごとに対して【寝る】という行為を使ってやり過ごす行動」のことをいいます。

具体的な例を挙げれば

  • 不安感情が強いときに寝ることで感情暴走を回避する
  • ストレスフルなことが起きたときに何も考えず、とりあえず寝ることでストレスを回避する
  • 問題が山積みだが、とりあえず寝て回復を図り、体調悪化を食い止める
  • 認知行動療法のセルフモニタリングをやっている時に自分と向き合うのがツラくなり寝て逃げた

などがあります。

うつ病を患った人のほとんどが実施したことがある行動ですよね。これを「寝逃げ」と呼ぶんです。

寝逃げのメリット

では、寝逃げのメリットを確認しましょう。寝逃げの最大のメリットは「ストレスから自分を守れる」ということです。

何かのストレス源が存在していても「寝る」という行動で「ストレス源がなかった」ことになります。このためストレスによる体調不良から逃れることができるんですね。

寝逃げのデメリット

ただ、デメリットがあります。デメリットは「克服する必要があるものを寝逃げし続けると問題が発生する」ということです。

恋愛における寝逃げのデメリット

これは恋愛関係に例えるとわかりやすいですね。

物語風に説明しますね

彼女は彼と結婚したいと強く思っていました。でも、彼は昇級してから結婚したいと思っていたんです。なぜなら、収入が少なかったから。彼女はそれでもいいと伝えていたのですが、彼としては納得できませんでした。仕事から帰ってきた彼に、彼女はずっと相談していました。「お金ではない、愛があればいいんだよ」と。でも、彼は耳を傾けずすぐに寝てしまうことが多かったんですね。そう。寝逃げをして彼女の気持ちと向き合わなかったんです。昨今は不景気で昇給されることなく、その状態が2年続きました。結果、彼女は突然いなくなりました。机には置き手紙が一通。「あなたとは将来を築けない」という簡単な文言だけでした。それから、彼は必死に彼女にアプローチし直しました。「すぐに結婚しよう」といっても、すでに彼女は聞く耳を持ちません。「あなたは、そうやって私の話を聴かなかったでしょう。私ももう二度とあなたの話はきかないわ」と彼女のいいます。すでに彼女の心は冷めきっていたのです。

どうですか?ちょっとうつ病とは関係ない話ですが寝逃げをした結果、欲しくない結末に行きついてしまいましたね。

このように対処できる時点で対応せずに寝逃げし続けると問題が怒ってしまうのです。

うつ病患者で問題になりやすいケース

うつ病患者で問題になりやすいケースは以下です。

  • 社会復帰に必要な行動を「寝逃げ」で回避し続ける
  • お金の問題を「寝逃げ」で回避し続ける
  • 問題行動を他の人に指摘されたときに「寝逃げ」で回避し続ける
  • 対人トラブル時に「寝逃げ」で回避し続ける

ケースによってはうつ病の症状でしょうがなく短期的に「寝逃げ」してしまう場合もあります。ただ、大事な案件で寝逃げし続けると大問題が起こります。こうなると生活資金や居場所がなくなる可能性が高いです。そうなると生活が不安定になり、うつ病治療も前に進めなくなりやすいです。

そう問題は「寝逃げし続けること」なんです。

重要なポイント

ただデメリットを恐れ、全ての問題に真っ向から挑んでいたらうつ病は悪化してしまいます。そんなことをしていては健常者でも身体を壊しますからね。

ですので、以下の2つの重要なポイントを知っておいてください

  1. 「優先順位」を決める
  2. 今できる範囲で少しずつ向き合う

この2つを覚えておいてください。

生活をしていくにあたって何が大事で、何が必要ないのか。それをおさえておけば安心して寝逃げすることができます。問題なのは重要なことを寝逃げによって対応せずにこじらせること。それさえしなければ寝逃げは有効な力を発揮します。

また、優先順位が分かったからといっても、すぐに解決できるわけではありません。

ですから、高いものと向き合う時は「小さい小さい向き合い」を意識しましょう。そう、今できる範囲で小さい変化を起こすために小さい向き合いをおこなうのです。いっぺんに解決できるような問題なら、そもそも寝逃げなんてしません。解決するのが難しいからこそ寝逃げするのです。そんな大きな問題が覚悟をきめて向き合ったからと言って簡単に解消されることはないです。

ですから、少しずつ溶かすように解決するように心がけましょう。

問題と向き合う手順

向き合う時は以下の手順で進めるといいです。

  • 問題を単純化するために細分化する
  • 細分化した問題の中でキーとなるものを探す(キーを解決すると他も解決するようなものを探す)
  • キーを度外視して一番解決しやすいものを探す
  • キーを克服できるように動く
  • キーが克服困難な場合は、解決しやすい問題と向き合うことから始める
  • 解決する問題をさらに細かく目標分けする。できれば10段階くらいに分ける
  • 決めた目標を達成できるように行動する

例えば、外に毎日出れるようにする。という目標をさだめた場合は以下の10個の段階に目標を細分化します。

  1. どんな酷い格好でも一日一回外に出る
  2. 酷い格好の時はマスクと帽子、眼鏡を着用して一日一回外に出る
  3. 顔を水で洗ってから一日一回外に出る
  4. ラフな格好でいいので着替えてから一日一回外に出る
  5. 化粧をしたり、ひげを剃ったりなど身だしなみを整えて一日一回外に出る
  6. スーツなどの正装で一日一回外に出る
  7. 朝起きてからご飯をたべ、支度をして一日一回外に出る
  8. 朝起きてから4時間以内に準備をして外に出る
  9. 朝起きてから3時間以内に準備をして外に出る
  10. 朝起きてから2時間以内に準備をして外に出る

まずは1番の「どんな酷い格好でも一日一回外に出る」から始めるのが良いですね。そして、それを達成したのちに2番目をやる。2番目ができたら3番目をやる形です。

むやみやたらと寝逃げをしてしまう人は、いきなり10番をやろうとする傾向が強いです。今できる範囲で少しずつ積み重ねていけば時間とともにできることが増えます。そうなれば問題となる前に回復することができるでしょう。

真面目な人ほど要注意

こういう話は真面目な人ほど注意が必要です。なぜなら、何より回復が必要な時に自分に鞭をうって行動を始めようとするからです。うつ病になってしまい動くことができないくらい症状が重い人は少なくても1~2か月の休養が必要です。その時は、優先順位など度外視で「寝逃げ」しまくる必要があります。

何よりも寝て休む。必要な栄養素を補給し、ずっと横になるのが必要です。それを忘れて「問題になる前に動かなくては!!」と無茶をするのは厳禁です。

何度も言いますが、休養が何より重要な時は寝逃げしてくださいね。そうしなければ体は回復せずにうつ病と戦えません。

まとめ:前よりちょっといい感じってのが最高

「寝逃げ」というのは自分を守る最大の武器です。ただ、乱用しすぎると将来的に大問題を引き起こすものでもあると覚えておきましょう。

うつ病になり症状が重症化しているときは「寝逃げ」を存分に使ってください。そうして回復することが最優先事項だからです。そして、回復してきて体調を上向きに向かわせるようになってきてから「寝逃げ使い分ける」ようにしましょう。

ただ、最初から無茶をして寝逃げゼロにするのは危険です。おススメなのは「前よりちょっと頑張った」とか「前より少し向き合った」といった小さい変化です。それを積み重ねていくことであなたの現状は少しずつ良くなっていきますからね。

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