うつ病とうまく付き合っていくには開き直るのが大切と以前の記事で説明しました。
そんな大事な開き直る技術は使い方を間違えると自分を追い込んでしまいます。でも、たった一つの注意点を守ればそんな結果にはなりません。ぜひ、その注意点を覚えていってください。
絶対にやってはいけない開き直る方法
うつ病とうまくやっていくには開き直るのは必要不可欠だと私は考えています。なぜなら、ダメなときはダメだし、良い時は良いからです。
うまく治療が効果を発揮し順調に元気になる人もいれば、なかなか治療がうまくいかなくてツラい思いを長引かせる人もいます。
同じ病名でも治り方に差があると苦しい思いをしてしまいます。そんなときは「しょうがないよね」と正しい開き直りをする必要があるのです。
ですが、一点注意があります!!
「うつ病なんだから~してもらうのが当たり前」は大NG
その注意点とは「うつ病なんだから~やってもらうのが当たり前」という受け身の態度。具体的に上げると
- うつ病なんだから優しくしてよね
- 病気のことをちゃんと勉強してから出直して
- これくらいやってもらって当たり前
- できないんだから、やってもらわなきゃ困る!!
- 病気なんだから、なんでも助けてもらうのが当たり前
- 、、、、、、などなど
こんな感じになります。
これが時々でてくる程度なら問題はありません。調子が悪い時などはどうしても八つ当たり気味になってしまいますからね。
でも、これがデフォルトになると大きな問題となります。
さらにひどくなると「なんで~やってくれないのさ!!」怒りになってくるので厄介なものです。
やってもらうのが当たり前は「依存」状態
このようなやってもらうのが当たり前という状態は「依存」の状態です。
人間関係はもちつもたれつですが、片一方にだけよりかかる「依存」はよくありません。
うつ病患者と接するときは「依存させない」ことが最も重要でもいいましたが依存するとうつ病は悪化傾向になります。
なぜなら、自分の足で立ち上がることができなくなってしまうからです。もちろん相手方にもストレスになってしまいますよね。
そうなると相手に重たくてしんどいと感じられるため距離がドンドンあいてしまいます。
なぜ、「やってもらうのが当たり前」がダメなのか
さらに、この「やってもらうのが当たり前」を基準に生きてしまうとドンドンツラい人生を歩むことになります。
これはうつ病患者だけでなく健康な人にもいえることです。
引き寄せの法則で「当たり前」の人がよってきます
まず、心理学の世界では引き寄せの法則というものがあります。
引き寄せの法則とは「考えていることが現実になる」とか「同じような人が近寄ってくる」という法則のことをいいます。
思想や行動が同じような人があつまる、もしくはそのような環境になるんですね。
もし、あなたが「やってもらうのが当たり前」と思って生きていると、あなたの周りもやってもらうのが当たり前の人たちばかりになります。
そうなるとどうでしょう。お互いで「やってよ」って言いあうだけの殺伐な状況になってしまいますよね。
鏡の法則で周りの人も「当たり前」と思い出します
そして、次の法則がもっと厄介です。それは鏡の法則というもの。
これは自分の行いや考えが全て自分にかえってくる。もしくは、それに影響され周りのみんなも同じような考えになるという法則です。
ですので、あなたが「やってもらうのが当たり前」と思って行動していれば周りの人も「やってもらうのが当たり前」という風に思っていきます。
今までやってくれてた人が「おまえがやるのが当たり前でしょ」といってくるようになるのです。
結局、引き寄せの法則もあいまって周りの人たちは「やってもらうのが当たり前」になってしまいます。
「やってもらえない」というストレスが増えてしまう
こうなってしまえば、あなたのために「やってくれる」人はほとんどいなくなります。もし、やってくれる人がいてもストレスが溜まり離れていってしまうでしょう。
そうなってくれば「やってもらえない」と思うことが多くなります。ここで「じゃぁ自分でやろうか」といってやれればいいのですが、それは無理です。
やれないから他人にお願いしていたのですから、自分でやろうとしたって何もできませんよね。
そうなると、どんどんストレスが強くなってしまう。いままでやってもらっていたことが、やってもらえなくなると人はかなり強いストレスを感じます。
たとえば、今まで美味しい手料理を作って待ってくれていた奥さんが、ある日とつぜん料理をしなくなったらどうでしょう?
「なんで作ってくれなくなったんだ、、、おなかへってるのに、、、」と不安な気持ちになりますよね。これが続くと人の感情は怒りに変わります。
「なんで作ってくれないんだよ!俺料理できないんだぞ!」ってな感じですね。
健全な精神状態は「あなたも私もOK」
基本的に適切な精神状態というのは「あなたも私もOK」ですという状態です。
「やってもらうのが当たり前」という状態は「あなたはやらないとNG、私はやらなくてOK」という形です。
この状態で過ごしていると自分は大丈夫でも相手が疲弊していきます。ですから、片方だけOKのときは交互に負担を担うのが通常です。
常に片一方のみNGだとバランスが崩れてしまいます。そうなると関係性を維持していくことは難しいですよね。
お礼と感謝の気持ちを忘れない
とはいうものの、うつ病をわずらっている最中というのは相手のために何かする余力などありません。
自分のことで精いっぱいなんですね。もちろんそれは周りの人間も知っています。ですから、なにかと手助けしてくれている。
その恩義には感謝の気持ちをいだくでしょう。「ありがとう」とココロの底からおもいますよね。
ですが、時間が経過していくとその感謝の気持ちは少しずつ薄れていきます。ですから、定期的にその恩義を感じなおす必要があるのです。
一番いい方法はお礼と感謝の気持ちを口に出すことでしょう。「ありがとう」「助かっています」と、それだけの言葉でいいのです。
卑屈になったりした手に出る必要はない
ですが、礼儀正しくふるまっていると相手の態度が悪くなり「やってやってんだから、礼をしろ!」と強要してくる人間がいます。
こちらが傲慢になっているわけでないのにそういうことをいう人間は存在します。ちょっと勘違いしちゃっている人です。嫌になっちゃいますよね。
そういう人間にはやってもらったなりの感謝を伝えるだけにしましょう。そうでないとエスカレートしますから。
それでも「たりない」といってきた場合はこちらから関係をきりましょう。そんな人間と付き合っていてもカラダが消耗するだけですから。
感謝の気持ちとお礼の言葉とは人の内面から湧き出るものです。他人に必要以上に強要されるものではないのです。
謙虚さと、たくましさを兼ね備えよう
このように人の立場は状況によって全然かわってきます。相手がどんな人間かで強気に出るのか下手に出るのかも考えなくてはいけません。
わからなくなったときは謙虚にいくのが無難です。でも、その謙虚さを悪用されていいように使われ潰されそうになるのであれば逃げてください。
表面上は礼儀正しくしても内面でクソミソに文句を言ってもいいのです。しぶとく逞しく生きるのが重要です。
ですが、フォーマルな場や不特定多数の前では謙虚にいきましょう。
そうしなければ、いらない誤解をうけて消耗することになります。
まとめ:人は支え、支えられているということを忘れずに
人は一人では生きていけません。何かとイロイロな人と支えあいながら生きていくのです。
それは、うつ病であってもなくても共通することですよね。みんなそうやって生きていっていることを忘れないでください。
ただ、うつ病というものが関係するとちょっと複雑になってしまいますよね。頼りにされたくても、何かしてあげたくても何もできない。
そんなときは、感謝の気持ちとお礼を忘れないようにしましょうね。それだけで十分です。
もっといえば、支えてくれる人はそんなものを強要はしていません。でも、お互いのココロが豊かになるような行動をしましょう。
同じ開き直るという言葉でも行動は全然変わっていきます。それを忘れないでくださいね。