自律神経とは、身体を休息させたり、活発にさせたりする24時間働いている神経のことをいいます。自律神経は2種類あり、体温を上げ身体を活動的にする「交感神経」と消化吸収などを促し身体が休息しやすい状態にする「副交感神経」があります。詳しく説明していきましょう。
自律神経は2種類ある
冒頭でも説明しましたが自律神経というのは以下の2種類があります。
- 交感神経(こうかんしんけい)
- 副交感神経(ふくこうかんしんけい)
それぞれ説明していきます。
活動的にする交感神経
交感神経が強く働くと人の体は活発になります。具体的な変化としては以下のような状態になります。
- 血管が収縮し血液の流れが速くなる
- 血圧が上昇する
- 心拍数が上がる
- すぐに動けるように筋肉が軽い緊張状態になる
- 腸の消化吸収が悪くなり蠕動(ぜんどう)運動がよわくなる
- 汗をかきやすくなる
生活リズムが整っている人は日中に交感神経が活発になり身体も活動的になります。
休む状態にする副交感神経
副交感神経が活発になると人の体は休息体制にはいります。具体的な変化としては以下のような状態になります。
- 血管が拡張し血流が遅くなります
- 血圧が下がり穏やかになります
- 心拍数が少なくなりリラックス状態になります
- 筋肉は弛緩(力の抜けた状態)になります
- 腸などの消化器官の活動が促進し消化吸収活動が活発になります。蠕動(ぜんどう)運動も促進されます
- 汗はかきにくくなります
生活リズムが整っており、元気に生活している人の場合、副交感神経は夜に活動的になります。
交感神経と副交感神経は交互に活発になる
活動的と休息的を司る二つの自律神経は、ONとOFFになるわけではありません。どちらも24時間活動しています。
1日のうち、それぞれが優位になる時間帯があり、優位になったほうの神経の特徴が身体にあらわれると思ってください。
自律神経が乱れたときの症状
2つの自律神経、「交感神経」と「副交感神経」のバランスが乱れると不調を引きおこします。出てくる症状はこんな感じです。
- 疲れがとれない
- 不安感が消えない
- 食欲がでない/食欲が出すぎる
- 思考力が低下する
- 夜眠れない
- 頭痛がする
- おなかが痛くなる
- 昼夜逆転する
自律神経のバランスが大きく乱れてしまい、休養しても戻らない時は「自律神経失調症」という病気になっている可能性もあります。
原因不明の不調のときは、自律神経失調症かもしれません。
自律神経失調症を詳しく知りたい方は「自律神経失調症とは」をご覧ください。
自律神経を整える方法
ストレス社会では、バランスを崩しやすい自律神経。どのようにバランスを整えたらいいのでしょうか。実は意外に簡単です。
- 太陽の光を浴びる
- 規則正しい生活をする
- 適度な運動をする(過度な運動は逆効果)
- 三食決まった時間に食事をとる
- 栄養バランスのいい食事を意識する
- リラックスできる時間をもつ(可能なら就寝前にストレッチなどがおススメ)
- 身体を温める習慣を持つ(白湯や暖かい飲み物もいいですね。お風呂に入るのもいいですよ)
- ストレスを受け続けない・貯めない・発散する
- 一日5分だけでもボーっとする時間をつくる
実行できているものはありましたか?もし、一つもないようならできる範囲で取り入れましょう。些細なことでもいいですからね。
大きく乱れた自律神経は正常に戻すには時間がかかります。長時間の不調であったり、大きなストレスに影響されて自律神経の調子が悪くなったときは元通りになるまで時間がかかります。
まとめ
加齢に伴って自律神経は徐々に乱れやすくなります。意識して整えるようにしなければ自律神経はボロボロになっているということです。
たいそうな取り組みは必要ありません。些細な取り組みが重要なんです。
毎日たくさんのストレスにさらされていることだと思います。一日5分だけでも自分をいたわる時間を作ってくださいね。
体調を崩してからでは遅いですからね!