メンタルヘルスなどの精神障害を世間にオープンにする(周知する)かどうかで悩んでいる方は多いですよね。そんな人のために、オープンにすることのメリットとデメリットをまとめておこうと思います。精神障害だけでなく、物事には必ずメリットとデメリットが存在しますよね。メリットばかりを見て行動を起こすとデメリットが発生したときに思わぬ被害を被る可能性があります。それを未然に防ぐためにも、しっかりと利害はしっかりと押さえておきましょう。
おススメするオープン方法
まずはじめに、僕がおススメする精神障害のオープン方法を紹介しようと思います。ルールは簡単です。
信頼できる少数にだけオープンにする
これが僕がおススメするオープン方法です。後述しますが、精神障害ということに未だに変な意見や考えを持っている人は存在します。あなたの状態を推し量らずに、ただ罵倒する人、攻撃する人がいるのが事実。そんな状態で不特定多数にオープンにしては批判にさらされて辛い思いをしてしまうでしょう。
ただ、1人で抱え込んだ状態で克服するのはかなり難しい。だから、信頼のおける人にオープンにして適時支援してもらう体制を作るのが良いです。
信頼できる人というのは
- 専門家(医師、看護師、心理士など)
- 親族
- メンタルヘルスに理解のある友人
などがあげられます。ここで注意するべきなのは大事な人=信頼できる人ではないということです。よく問題になるのが、付き合っている彼氏がメンタルヘルスの知識がない上に偏見があった場合。こういう場合は、得てして関係が悪化し、症状が悪くなることがあります。こういう場合は悲しいですがオープンにすることによるメリットよりデメリットが大きいです。そういう人とは疎遠になる方が今後には良いでしょう。
やってはいけないオープン方法
そして、僕が思う「やってはいけないオープン方法」はこれです。
不特定多数にオープンにして、むやみやたらに支援を要求すること。
オープンにするということは何かしらの支援が欲しい状態だと思います。ただ、支援というのは正しい方向性と最低限の知識が必要です。また、あなた自身をよく知っているうえで必要な支援方法を選択する必要があるんですよね。それがない状態で支援してもらおうとするとイロイロな問題が起こります。
例えば
- 支援しているつもりが支援を受ける側の負担になっていた
- やって欲しいこととしてくれることが違う
- 支援側の負担が増えてしまい、不満が溜まる
- 支援を受けるのが当たり前と勘違いし出してしまう
などなどが起こります。つまり
- すれ違い
- 勘違い
- 思い違い
が起こり、それが負のエネルギーとして蓄積してしまうんですね。そうなると、両者の我慢の限界がいつかきて大爆発することになります。そうなれば、体調が悪くなるばかりか信頼できる人まで失う可能性もありますので注意しなければなりません。
では、なぜ、このような結論に至ったかを説明するためにオープンにするメリット・デメリットとクローズにするメリット・デメリットをご紹介しようと思います。
オープンにするメリット・デメリット
オープンにするということは自分がメンタルヘルス疾患を患っているということを周りに周知することです。これにより起きるメリット・デメリットを紹介しましょう。
オープンにするメリット
まず、オープンにするメリットです。それは以下です。
- 支援を受けやすくなる
- 配慮してもらえるようになる
メンタルヘルス疾患を患うと急に体調が悪くなることが少なくありません。そんなときに必要なのは「手助け」ですよね。あなたが困ったときにすぐに助けを求められるというのは、安心して日常生活を過ごすためには大事なリソースとなります。
オープンにすることで、そのメリットをいただける可能性は高くなります。
オープンにするデメリット
ただ、オープンにするのはいいことばかりではありません。必ずデメリットも存在します。そのデメリットは以下です。
- 偏見を持っている人から負の攻撃を受ける(批判や無視など)
- 間違った支援方法を強要され疲弊する
昨今はメンタルヘルスに関する啓発運動により病気の理解が進みました。ただ、正しい知識が普及しているかと言われると、それには遠く及びません。現在のうつ病患者の大半は休養をすることよりも、負荷を少しずつ上げていけるような取り組みをする必要がある場合が多いです。
このような状態で、間違った支援を受けていると当人は体調を悪化させることがあります。
そして、認知度が高くなったメンタルヘルスにおいても未だに偏見は存在します。一部の問題あるメンタル疾患の発信情報や態度に嫌な思いをしている人などがこういう意見を持ちやすいです。これは、いくらあなたが正しい知識を伝えようとしても相手には届かないので無理しない方がいいですね。
クローズにするメリット・デメリット
そして、クローズにするメリット・デメリットはオープンにする状況の逆になります。
- メリット
・偏見を持っている人から干渉されずに済む
・間違った支援方法を押し付けられない - デメリット
・支援を受けずらい
・配慮してもらえない可能性が高い
これが、クローズにするメリットデメリットです。
未だに存在する偏見
何よりも気がかりなのは「偏見」です。こういう偏見は今での根強くあります。悲しいですけどね。
ただ、偏見を持っている人ばかりが悪いとも言えないのが難しい部分です。というのも、精神疾患患者の中にも問題児は沢山いますよね。例えば
- 俺は精神障害なんだから、なんでも配慮しろ!!と権利ばかり主張するエセ知識人
- 障害年金をパチンコや衝動買いで消耗しつつ反省もせずに開き直る奴
- 遊ぶことは一生懸命できるのに仕事になると「できなくてしょうがない」と威張って主張する困ったちゃん
- 「死ぬ」というワードを頻発し、相手を思い通りにしようと思いっきり振り回すかまってくん
などなど、精神障害を理由に相手に必要以上の迷惑をかけ続けても悪びれもしない人たちです。
「精神障害」という武器を手にしたと勘違いし、特権を要求する人がこういう人に該当します。社会生活は共同生活です。精神障害をもっていようが、持っていなかろうが人のものをただただ奪っていくやつは嫌われてしまいます。
それを気付かずに「俺は精神障害で差別されている、、、」と主張しても誰も助けてはくれません。
僕も精神障害経験者であり発達障害ぎみな特徴がありますが、基本的に嫌いなメンタルヘルス疾患の人間は沢山います。そういう人はそろって以下の特徴があります。
俺の人権だ!!俺を援助しろ!と主張しまくり相手の人権を侵害している奴
これが大嫌いです。彼らの意見は「病気だからしょうがないだろ!理解し許せ。無償で限界まで援助しろ!」です。精神障害を患っていても健常者であってもツラい毎日をおくっている人は沢山います。それなのに他人の人権を侵害し、自分の人権を主張することはいったい何を考えているのでしょうか。
正直に言いますが、そういう人は専門家の管理下の元、専門施設で過ごしてください。手厚い支援と体調を安定させるための制限があります。そこで安心して暮らしてほしいと思います。まぁそういうと「俺の自由がなくなる」といだして暴れだすので、困るんですけどね
意外な受け入れもあるのも事実
そういう問題児がいる一方で、大半の精神障害の方々は受け入れられているのも事実です。上記の批判を読んで不安に思った人がいましたら安心してくださいね。
苦しい思いをしながら、時に暴走することや暴言を吐いてしまうことがあっても大丈夫。病気の症状だと認識し、自分でコントロールできるように反省している姿はちゃんとみられています。改善策を一生懸命考え、行っているのであれば、必ず認めてもらえたり、支援してくれる人がいます。人にへりくだる必要はありません。自分自身と向き合い、よりいい方向に進めていけるのなら、それだけで偏見にさらされることは少ないです。
僕もメンタル疾患を患った時はオープンにすることは恐怖でした。ですが、意外な人から支援してもらえる経験がありました。「お前が理解してくれるの!?」って人が優しい言葉をかけてくれたことを覚えています。
その彼が曰く「お前が病気になる前に、どんな人間だったかを知っている。そして、病気になってから病との必死に向き合っているのも知っている。だから、可能な限り支援をしたい」だそうです。この時、思わず涙が止まらなくなったことは忘れもしません。
これは僕だけに言えることではありません。あなたの頑張りを見てくれている人が必ずいます。そういう人は、あなたを温かく支援してくれます。そういう人にはオープンにするのが良いかもしれませんね。
人付き合いをうまくする3つのコツ
全然、受け入れてもらえない。と嘆いている人には人付き合いをうまくするコツをご紹介しましょう。それは
- してもらったことには感謝の言葉を述べる
- 自分ができるお返しを、できる範囲でする
- 自分でできることは極力自分でやる
です。受け入れてもらえない大きな原因は、精神障害だからというわけではなく「相手の負担になっている」からかもしれません。
支援したい人も、あなたが感謝の気持ちを伝えなければ「この支援はしないほうがいいのだな」と勘違いして離れてしまう可能性があります。嬉しい支援をしてもらったら「悪いな」とか「負担になって申し訳ない」と自責する前に心から感謝の言葉を伝えましょう。
そうすることで支援者も「力になれたんだな」と思い「こういう支援が必要なんだな」と認識することができます。そうすれば、相手はあなたを支援しやすくなるでしょう。
また、もらってばかりでいると支援される回数が減ることがあります。人は持っているものが限られています。それを分けているのですから、あげてばかりでは継続するのが難しい。ですから、あなたのできる範囲でお返しをするのが良いですね。お金をかける必要はありません。何かお手伝いできることをするのでもいいでしょう。
相手の力になれることがあれば、可能はないんでやるようにしましょう。疲れてそうな時に100円位のアーモンドチョコを上げるだけでも、あいては喜んでくれますよ。そういう小さな気遣いをしてみてください。
そして、依存しないことも重要です。相手は依存されるとかなり負担が高まります。そうなると継続的に支援することができなくなります。ですから、自分でできることは自分で極力やる姿勢が大事です。そうすれば相手との関係が崩れにくく、末永くいい関係が続くでしょう。
期待しすぎないのがコツ
さらに、相手に期待しすぎないことも重要です。昨今は支援情報が沢山あるため、オープンにすると「こういう支援をもらえるだろう」と期待して積極的にオープンにするケースが増えています。ただ、あなたが思っている以上の支援をもらえることはほぼありませんし、思った通りの支援をもらえることもあまりありません。
そのことを知らずにウキウキしながら精神障害をオープンにすると期待外れの結果に体調を崩すケースがあります。
相手が何か支援してくれるかどうかは、相手が決めることです。それは、あなたが決められることではありません。それを忘れず期待しすぎないのが一番いいでしょう。
支援してくれたらラッキーと思っている方が精神的にはとても安定しやすいです。
まとめ:味方を見つけ、その関係を大事に育てよう
精神障害というのは支援者がいることで回復スピードが上がりやすい傾向があります。ですから、オープンにして味方を作ることは大事なことです。ただ、むやみやたらにオープンにするとデメリットが多くなりすぎてツラい思いをしてしまいますよね。
ですから、信頼できる人、理解できる人にオープンにするよう心がけましょう。また、自分自身でできることは積極的にやる姿勢を崩さずマイペースに病と向き合うことも重要です。そういう姿勢があるからこそ、周りの人は支援してくれるのだということを忘れてはいけません。
感謝、お礼、自助努力。この三つをしっかり意識していれば、あなたのことを支援してくれる人は必ず現れます。そういう人と出会ったら、その人との関係を大事にし育んでいくようにしましょうね。そうすることで、徐々に体調が回復していきますからね。
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