自律神経失調症とは、自律神経の乱れを原因とした不調が現れる疾患のことを言います。ストレス社会ではわずらう方も多くなっています。
酷くなると抑うつ状態になり動けなくなってしまうこともあります。今回は自律神経失調症について詳しく説明していきます。
自律神経とは
自律神経とは24時間働いて身体のバランスをとり機能維持をしてくれている神経です。この自律神経は「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」の二つの神経のことをいいます。
この二つの神経のバランスが乱れたり、働きが弱まったときに自律神経失調症になるんですね。
自律神経について詳しく知りたい人は「自律神経とは」を見てみましょう。
自律神経失調症になる原因
自律神経失調症になる原因は以下のようなものがあります。
- 人間関係で嫌なことが続く
- 大変な仕事をたくさん担いつづける
- 暖かいところと寒いところを何度も行き来する
- 生活リズムが崩れる(昼夜逆転など)
- 身体を動かす機会がほとんどない
- 日光を浴びない
- スマホなど強い光を放つ画面を常時見ている
当てはまるものはありましたか?現代社会では自律神経は乱れやすい環境にいるため、必ず自律神経が乱れることをやっていると思ったほうがいいでしょう。
自律神経失調症で現れる症状
自律神経失調症になると以下のような症状が現れます。
<身体的なもの>
- 頭痛
- 耳鳴り
- 目が疲れやすい・ドライアイ
- 動機・息切れ
- からだのしびれ
- 胃腸の不調(ムカムカ感など)
- 吐き気
- 下痢・便秘・腹痛
- めまい
- 微熱
- 倦怠感
- 疲れやすい
- ほてり(熱はないのに暑い状態になる)
- 眠れない・途中で起きる
- 朝起きるのがつらくなる
<精神的なもの>
- 理由のない不安感・焦燥感
- イライラする・怒りっぽくなる
- 些細なことに恐怖をおぼえる
- 思考力の低下
- 集中力の低下
- やる気・意欲がでない
- 理由なく悲しい気持ちになる
- 落ち込みから抜け出せない
他の病気などがないのに上記の症状が出ている場合は自律神経失調症の可能性があるといわれています。
原因不明の不調が続くようなら自律神経の働きを調べることがいいかもしれませんね。
自律神経失調症になりやすい人
自律神経失調症になりやすい人もいます。例えば
- 完璧主義が強い人
- 白黒思考が強い人
- 正義感の強い人
- こだわりの強い人
- 気弱な人
- 小さいことでも不安に感じてしまう人
- 周りの目が気になりやすい人
- 自分に自信がない人
- 感情の起伏が大きい人
- 頑張り屋さんな人
- 優しい人
- 自分より他人を優先する人
HSPという感覚が繊細な人も自律神経失調症にはなりやすいです。
HSP(感覚が繊細な人)について詳しく知りたい人は「HSPとは」をご覧ください。
自律神経失調症の治療方法
上記の症状などが継続して出ている場合は、一度病院で検査してもらうのがいいでしょう。思いもよらない病気が隠れているかもしれませんから、心配な人は精密検査をうけるのがいいですね。
全身検査しても異常がない場合は、心療内科・精神科を紹介されることが多いです。心療内科・精神科などではお薬による治療と合わせて心理療法、食事療法なども行われます。心理療法とは以下のようなことを行います。
- 認知行動療法
- 自律訓練法
- サイコセラピー
- カウンセリング
あなたの状態に合わせて適切な支援をしてくれるでしょう。
自律神経失調症を予防する方法
結構厄介な自律神経失調症。予防するには以下のような行動が有効です。
- 定期的にコーピングをおこなう
- 身体を動かす時間を定期的につくる(激しい運動は逆効果)
- 栄養バランスの良い食事をとる
- 適切な睡眠をとる
- 生活リズムを整える
- リラックスする時間を確保する
- 楽しめる時間を作る
- 深酒をしない
忙しい毎日を送っている場合は、なかなか実行するのは難しいかもしれませんね。完璧を目指すと効果はなくなってしまうので、今の生活のほんの一部を変化させられるように意識しましょう
まとめ
精神疾患をはじめ、メンタル系の不調というのは一度なると回復するまでに多くの時間が必要になります。
自律神経失調症もその一つです。一度なってしまうと元気な状態に戻るには月単位の治療とセルフケアが必要になるんですね。
そうならないように日々些細なことからでもいいので自分の身体をいたわる時間を作ってくださいね。